清心流空手道総本部 清心館は 公益社団法人 日本聴導犬推進協会を支援しています。
←聴導犬はオレンジのベストが目印。
介助作業がほとんどないため
小柄な犬でも活躍できるのが特徴
耳が不自由な人の生活をサポートする聴導犬。
たとえば、携帯電話や玄関のチャイム、外出先での車等の音に反応し、ユーザーさんの耳の代わりとなって教えてくれます。
また、聴覚の障がいは一見分かりづらいため、外出先でのコミュニケーションで苦労をしたり悲しい思いをする方も多く、目印としての役割も期待さ
れています。
しかし、日本では36万人以上いる聴覚障がい者に対し、法的認定されている実働頭数は30頭(H23.9.1現在。厚生労働省HPより)。
盲導犬の1,067頭と比較すると、育成と普及の必要性が顕著です。その中で8頭を排出しているのが「聴導犬普及協会」。
理事で訓練にも当たる水越みゆきさんを中心に、より多くの育成と広い普及に取り組んでいます。
候補犬は埼玉県動物指導センター等の施設に保護された子犬から、聴導犬に適した性格や体格を持つ子犬を譲り受け、候補犬として育成。聴覚障がい
者と聴導犬が暮らしやすい社会づくりのための啓発活動にも取り組んでいます。
携帯電話が鳴ったときはユーザーさんのもとへ運んでくれることもあります
電話、玄関のチャイム、目覚まし時計など「生活の音」を教えてくれます
経験と実績から生まれた独自の適正テスト
協会で訓練を受ける候補犬の多くは、埼玉県動物指導センター等の行政機関に保護された犬たちです。
保護犬問題にも聴導犬の育成にも貢献する取り組みですが、一度悲しい経験をした保護犬の訓練は非常に難しいそうです。
たとえば、人に対して恐怖感を持っていたり、目には見えないトラウマがあったり。聴導犬に必要な社会性を身につけるために、24時間常に訓練スタッフとともに過ごしながら、人と生活する楽しみから覚えていきます。
協会では、訓練にあたる水越さんとスタッフが自ら施設に足を運び、子犬と対面。
体型などの外見での判断に加え、今までの育成経験から見いだした適正条件を基にテストをします。聴導犬には介助作業がないので、体が大きい必要はなく、特別な能力が必要なわけでもありません。
重要なのは「いかに人に寄り添えるか」。人が好きか、人と一緒にいたい犬か、そして恐怖心とそれをいかに自己修復できるか、をテストします。1頭でも多くの育成が必要ではあるものの、不安な要素が少しでもあれば引き取りません。まったく見つからない時もあれば、数頭出会えることも。100%理想的な犬はいないそうですが、適正を見いだした犬は水越さんらスタッフの手によって、社会性やコミュニケーション、さらには聴導犬としての仕事を覚えていきます。すべてはユーザー、そして犬自身の幸せのため。この徹底した姿勢ゆえ行政からの信頼も高く、聴導犬に適しているのでは?という子犬を保護した際に行政側から連絡が入るほどの協力関係を築き上げています。
平成27年6月15日に「特定非営利活動法人 聴導犬普及協会」から「一般社団法人 日本聴導犬推進協会」に移行し、さらなる活動の拡大を図っています。